大晦日

今日は10時13分の品川発の電車で鎌倉に行く。
リトミックの永倉先生と二馬さんの3人で天野蝶先生のお墓参りだ。
今年も墓前で、ふぐひれのお酒をお燗して高須先生も交えて5人で飲んだ。
二馬さんが持って来てくれた虎屋の最中と紅茶も頂いた。
帰り道大町の信号を右折して、帆波さんが働いていたすずき茶道具店の前を通って、本覚寺を通って大巧寺の庭の植物を観賞しながら気ままに歩く。
れんぎょうの花の匂いを初めてかいだ。甘くてさわやかな匂いだった。
鎌倉は初詣で混雑する前の静けさのようだった。
人力車の車ひきさんがいて、客引きをしていた。
自分は浅草で人力車に乗ったことがあるが、鎌倉でもいつかゆっくり乗ってみたいな。
あと、いつものうなぎ屋さんでご馳走になり、玄のコーヒー屋さんにも行った。
永倉先生はスロージョギングだとおっしゃって我々より早く走り、鎌倉の山の坂道もジョギングされたのでびっくりした。
アキレス腱断裂手術後のリハビリだそうだが、無理されていないかとハラハラした。
しかしフィギアの高橋大輔選手が手術後1年で見事オリンピック代表に選ばれたので、永倉先生も1年後には飛んだり跳ねたり出来るようになっているだろうな。
帰りの電車はすいていて、車窓から雲の変化を3人で楽しみ、ゆったりした気分であった。
永倉先生からきのこ料理を教わり、スーパーで買い物して帰宅したのが5時半。
暗くなっていたがKがガラスを拭いてくれてあったのが分った。
きのこ鍋と蕎麦で夕食を済ます。
あと、7時15分からNHKの紅白を見る。
紅白は殆んど見ていなかったが今年は子どもも出て、新鮮味もありそうで見ていたが、Kが8時半に飲み会に出かけ、あと一人だけになると紅白はむなしくて、雑音と騒音のようだったが、9時のニュースを挟んでスーザンボイルさんの「夢破れて」という歌声は天使の歌声のように心に沁みるものであった。
マンネリ化したような紅白は好きでなかったが、仲間由紀恵さんと仲居正宏さんの司会は好感のもてるものであった。

あと2時間ほどで年が変わる。
今日から明日は何の変哲もないが、天野先生は「人の役に立つ」「今日から明日へと死ぬまで伸びて行く」「疲れない体になる」「続ける」と言うことが大切とリトミックの授業の時いつもおっしゃっていらした。
88歳まで子どもたちのリトミック指導をしてその帰り道のバスの中で具合が悪くなり入院3日で亡くなった。明治生まれの気骨のある先生であった。
教わった4本の柱、実行することは自分にとって難しいが、いつも目標にしているものである。
しかし人の役に立つことは簡単だから好きだが、すぐ疲れる体、すぐ嫌になるグータラな続かない心、なんとまあ天野先生の教えにほど遠いことか。
永倉先生がリハビリを頑張っていらっしゃるように、自分も体を動かして頑張らねばと痛感する大晦日であった。